小5の壁、中1の壁

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こんにちは! 茂原市の進学塾好学舎&青葉予備校です。
今日は寒いですね。
うちの塾は、開設したときは中1から中3までで、小学生は募集していませんでした。
ところが近所のおばさんから
「生徒が少なくて暇でしょ。」
と、小学生の子を押し付けられてしまい、結局小学生コースもつくることになりました。

とはいえ、今となっては、新課程で大変なことになっているので、小学生も大変です。

小5の壁

新課程で高校内容や中学内容がかなり小学生の内容に降りてきました。
特に〈算数〉が鬼門です。
それも小5。教科書の目次を並べてみましょう。
1.整数と小数=10倍、100倍、1/10、1/10など小数点の移動
2.直方体・立方体の体積=大きな体積・容積の単位換算【難しい】
3.比例=小6で再度、比例と反比例。さらに中1でも比例と反比例。関数の基本です。
4.小数のかけ算=小数点の位置が習熟に時間がかかります。割合もからんできます。
5.小数のわり算=あまりの小数点の位置や四捨五入が【難しい】
6.合同な図形=そっけないですが、実は中2の三角形の合同条件が。内角・外角も。
7.整数=奇数・偶数・倍数と公倍数・約数と公約数。あとで習う分数計算の基本です。
8.等しい分数=約分・倍分。約分と通分。分数のたし算・ひき算です。中学生でもひっかかる生徒がいる【難しい】
★同じものに目をつけて=実は中2の連立方程式です
9.面積=三角形、平行四辺形、台形、ひし形の面積公式。
10.平均=小5ですでに平均です。正負の数を習ってないので仮平均が使えないのです
11.単位量あたりの大きさ=人口密度など。[人/km2] などの単位を教えないので、意味をちゃんと理解できない【難しい】
12.分数と小数・整数の関係=分数←→小数など。
13.割合=歩合、百分率など。【難しい】
★順々に並べて=高校入試でもよくでる規則性の問題【難しい】
14.円と正多角形=作図、円の周の長さ。πが使えないので計算が大変です。
15.割合のグラフ=帯グラフと円グラフ、棒グラフ、折れ線グラフ。
16.角柱と円柱=見取り図・展開図など中1の基本。
17.速さ=[km/h]などの単位を教えないので、意味をちゃんと理解できない【難しい】
18.変わり方=さりげないですが、関数の問題です。

このように、中学受験をしない田舎の子でも、内容的にはかなり高度な内容を、面倒な手計算でしなくてはなりません。
計算の習熟にも時間がかかりますが、週休2日のままでカリキュラムだけ多くなっているのですから、当然練習不足であとあと禍根を残します。

中1の壁

中1の壁は、何といっても英語です。
新課程で、小3から英語を習っています。このため読めて、かけなくてはならない単語が山ほどあるのに、小学校では実質的にそういった練習をやっていません。
まずは、この単語力の差が大きいのです。
さらに、文法は深入りしないことになっているので、「~は」「~する(です)」「~を」という関係をつかめていない。
日本語と韓国語は世界でもまれな膠着語なので、語順は決まっておらず、「は」「が」「を」「に」など助詞をつければ、どこでも移動できます。
しかし英語など他の言語は、語順で同じ単語でも意味が変わりますから、「何となく」ではだんだんわからなくなります。

例えば、新中1だと、
Hi, everybody.
が訳せない。
I’m Mao.
を「私の名前はマオです」という感じで訳す。
I’m an English teacher at M junior high school.
を「私はM中学校で英語を教えています」という感じで訳す。
というのが典型です。
意味的な分かってはいるのかもしれませんが、これでは日本語→英訳できませんよね。

SVC、SVOを理解してもらうだけでもかなりの時間がかかるのに、中1で一般動詞(不規則動詞まで)とBe動詞の過去形までやるのですから、その場その場では何とかなっても定着は相当怪しいものとなります。

うちの塾は3月1日から新年度なので、すでに約1か月分前に進んでいます。
テスト前に相当復習の時間をとらないとダメなのは明らかですよね。

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