どこまで教えるのか?

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こんにちは! 茂原市の進学塾好学舎&青葉予備校です。

ある中学校の一年生の理科。
おもに、プリントで授業を進めているようです。
見せてもらうと・・・
注)画像はそのプリントそのものではありません。

どれも、中学校の教科書や資料集にもでてこない。
シダ植物の「前葉体」は、30年ほど前まではあったのですが、その後の指導要領改訂でなくなりました。
生物の分類は、高3の「生物」で習うところ。
葉のつきかたや、植物の形態については、高校の生物でさえでてきません。
生物基礎で、生活形の単元で、越冬時の芽のつき方くらいは出てきますが・・・

実は教員免許をとるために、専門の化学以外の単位が必要で、生物の授業は「分類」のところでした。
これには閉口しました。
どんな学問も、それなりに面白いものですが、この分類ばっかり半年間2単位の授業は、苦痛でしかない。
面白さ、ゼロ。

まだしも、地学の石の結晶についての話の方が面白かった。
授業の中で、
「ここでこの式をマクローリン展開すると・・・」
と言われたときは、教室中「うーーん」と感動だか、あきらめだかの声がわきました。

つまり、この中1理科の授業は、高校生物を超えているレベル。
化学でいえば、中2に有機化学の構造式を教え、ついでに機器分析での構造決定を教えるような。
物理でいれば、中3に運動方程式を教え、ついでにハミルトン形式やラグランジュ形式もあると、と教えるレベル。

さらにいうと、中学校の定期テストは年4回で、教科書は4単元。
それぞれの定期テストごとの1章分をあてるのがふつう。
しかし、植物がやけに詳しくやっているために、まだ動物に入っていない。つまり、現時点で教科書の8分の1までしか進んでいない。

高校の先生は、「その単元は教えるのが嫌だから、別の単元で時間を引き延ばして、その単元は教えない」という理科の先生もいました。
まさか、4章の地学をやらないですませるために・・・ではないのでしょうねぇ。
去年、どこだかの県で、理科のある単元を授業しないままで高校入試になってしまい、大問題となっていましたから。

プリントを見せてくれた生徒は、「教科書に書いてないこともいろいろやるので面白い」と言っていました。
動物以降のプリントに興味津々です。
わたし、専門は理科の先生なので。

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